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『ツダケンとフッキーのはてるまでラジオを舞台化する生放送』収録レポート

◆レポート第1回 ◆レポート第2回 ◆レポート第3回 ◆レポート第4回 ◆レポート第5回 ◆レポート第6回 ◆レポート第7回 ◆レポート第8回

収録第一回レポート

 8月某日、文化放送で『ツダケンとフッキーのはてるまでラジオを舞台化する生放送』の収録が行われた。
番組がスタートすると、まずはパーソナリティーの声優“ツダケン”こと津田健次郎さんと、
“フッキー”こと藤原祐規さんが番組の趣旨を説明。
なんとこの番組は、「ラジオを舞台化する」という前代未聞の試みに挑戦するのだという。
しかも決まっているのは、2016年2月24日~28日に品川「六行会ホール」にて開催されることと、
出演に津田さんと藤原さんと舞台俳優の小林健一さんの名前が挙がっていることのみ。
舞台の内容も演出もこれから決めていくということで、この番組では「舞台ができるまで」の過程を、
あますところなくリスナーに報告していくという、他に例を見ない番組として始まった。

■津田さんと藤原さんが制作陣と真剣にディスカッション

CMをはさんで番組が本格的に始まると、スタジオにはゲストが招かれた。
初回のゲストは、これまでに数多くのラジオ番組を制作してきたラジオマンたち。
当番組の構成作家・諏訪勝さんと、構成作家の伊福部崇さん、小林ちゃんこさん、
ふかわげんきさん。そしてディレクターの天野孝之さんの5人だ。
これ以上ない強力なゲストを前に、津田さんと藤原さんは「ラジオ」についてさまざまな質問を投げ、
舞台化のアイデアとして吸収していった。

ディスカッションでは「ラジオの魅力」や「ラジオの形態」、「ヒットする番組」などをテーマに、
パーソナリティーとゲストの7人がスタジオの中で熱いトークを繰り広げた。
このコーナーで盛り上がったのは、「生放送と録音番組の制作の違い」について。
番組構成作家の諏訪さんは、「生放送はバンドの演奏みたいなものなので、事前にあまり決め込みたくない」と語った。
ラジオの生放送は、その瞬間のノリで作るほうが楽しいという持論だ。この意見には、多くの参加者が同意していた。

■後半は放送禁止!? キケンなトークが炸裂!!

番組の後半も、引き続きパーソナリティーとゲストによるディスカッション。
ラジオ制作の現場にさらに切り込んだ内容に迫っていった。ここでは「いいパーソナリティーとは?」や
「ラジオのココがヤバイ」、「ラジオにしかできないことは?」など、トークのテーマがどんどん過激になっていく。
普段からラジオに出演する側の津田さんと藤原さんは、目を輝かせながら前のめりで討論に参加。
収録の最中、津田さんは何度か「それはおもしろい!」とコメントしていたので、
舞台化に向けてのアイデアを得られたに違いない。

番組の最後に、津田さんは次回(9月16日水曜日)の放送までに舞台のプロットを作成してくることを約束。
果たしてどのような案が語られるのか、次回の放送も聞き逃せない。放送をお楽しみに!

収録第二回レポート

 毎月第3水曜日、22時~23時まで放送中の『ツダケンとフッキーのはてるまでラジオを舞台化する生放送』。
前回の放送で「ラジオを舞台化する」というコンセプトは明らかになったが、詳細は不明。
果たして詳しい内容は語られるのか!? 第二回目の収録が行われた。

 まず津田さんは舞台のプロットを書き上げてきたことを報告。おおよその方向性は決まったようで、
舞台の内容は『はてラジ』そのものを舞台化するのではなく、ラジオを舞台とした物語になるとのこと。
津田さんは「番組を知らなくても楽しめる舞台で、知っていればもっと楽しめる」と語る。
そこで藤原さんから、さらに具体的な内容を問われるものの、津田さんは冗談ではぐらして真面目に答えてくれない。
藤原さんの「何人くらい登場しますか?」という問いにも「登場人物は100人!」と返すなどして、
スタジオは何度も笑いで包まれるが、物語について詳しくはまだ秘密のようだ。

 ひと通り話し終えた後、藤原さんは冷静に「我々だけで舞台をやるのは無理では?」と疑問を投げかける。
すると津田さんは、「そう思って今日はゲストを呼んだ」と答え、ここからはゲストを交えてのトークとなった。

■第二回放送のゲストは森田成一さんが登場

 声優や舞台俳優として活躍中の役者・森田成一さんが今回のゲストとして登場。
なんと森田さんは今日のゲスト出演のオファーを2日前に受けたとのこと。
舞台に関して決まっているのは会場とプロットのみという現状を聞いて呆れたように笑っていた。

 昔からラジオが大好きで、自身もラジオパーソナリティーを務めるだけでなく、
いまでも時間のあるときはラジオを聞くという森田さん。
彼は最近のラジオについて、作品紹介を目的としたタイアップ番組が多く「トーク内容の縛り」が厳しいと語る。
パーソナリティーとして話せないことが明確にあって、特に競合するアニメやゲームの話題はタブー。
森田さんは原作の出版社のことまで考え、「他社の話はしないように心がけるている」と苦労を語った。

■ラジオの司会というお仕事とは?

 ラジオ番組のパーソナリティーを務めていると、ゲストを迎えることが多々ある。
そのとき、森田さんがもっとも気をつけているのは「ゲストに心地よくトークしてもらえる環境」だ。
例えば「役を演じていかがですか?」といった質問は何度も聞かれているはずなので、回答者はおもしろく感じない。
そこで、役者さんの日常についても聞くなどしつつ、作品にからめたトークを広げていくのだ。
森田さんの持論を聞いた津田さんは心当たりがあるようで、「スタジオで起こったおもしろエピソードを毎回聞かれるが、
そんなにないよ! 現場で事件は起きないから(笑)」とコメントしてスタジオに笑いを起こす。
森田さんも「毎回現場で事件が起こってたら、その現場はかなりひどいよ。
毎度事件が起こっている仕事場なんてイヤでしょ?(笑)」と笑っていた。

 そんな森田さんが番組進行の良し悪しの判断としているのは、ゲストに「今日はおもしろかった」と言ってもらえた回数。
森田さんは「3回言ってくれたら本心だと思います。なので毎回それを目指しています」と語っていた。

■森田さんが語る「ラジオにしかできないこと」とは?

 番組の後半は、津田さんが森田さんに対してラジオに関するインタビューを行った。
ラジオのおもしろいところ、舞台との違い、ラジオのテクニック、ネット時代のラジオの進むべき道など、
番組の前半からは想像がつかないほどの真面目なトークが展開された。

 このコーナーでもっとも盛り上がったのは、「ラジオにしかできないことは?」という質問。
森田さんは、ラジオは他の媒体に比べて「自然にその世界に入れる」と答えた。
続けて「よく言われていることだけど……」と前置きをしたうえで、テレビやネットは映像や画像を注視していなければならないが、
ラジオは音だけなので、なにかをしながら楽しめることを説明。

 それを聞いた津田さんは心当たりがあるようで、
「そうそう、勉強してたはずなのに、いつの間にかガッツリ聞いちゃってるんだよね(笑)」とコメント。
これに同意した森田さんは、「テレビやネットは自分が好きなものを選んでいるので自発的に観ようとする。
一方で、ラジオは垂れ流しされる性質が強いので自分から聞こうとする姿勢になっていないこともある。
だが、気になる単語が耳に入ると、つい聞き入ってしまう」と語り、このことを街の雑踏に例えて解説する。

 街を歩けば車の音や靴の音など、たくさんの量の雑音があるが、ほとんどの人は気にしていない。
しかし自分の名前やパトカーのサイレンなどが耳に入ってくると、普通の人は気になって足を止める。
これは音だけのメディアならではの特徴ではないかと分析をしていた。

 最後に森田さんは「よく聞く耳を持ってもらえないと言うけど、役者はリスナーに聞く耳を持たせなければならない」と話す。
そして、いかに自然に聞く耳を持たせるかが、パーソナリティーのおもしろいところだとやりがいを語った。

 前回の放送も熱かったが、第二回の今回もディスカッションは白熱し、番組終了後の津田さんは満足した表情を浮かべていた。

収録第三回レポート

『ツダケンとフッキーのはてるまでラジオを舞台化する生放送』の第3回は、ラジオパーソナリティの鷲崎健さんをゲストに迎えての収録。
津田さんからと鷲崎さんの熱いラジオトークが展開されつつ、今回はリスナーからの投稿が数多く読まれて、様々な意見が取り上げられた。

 番組が始まると、いきなり重大発表! なんと舞台の追加キャストが発表された。
すでに発表されている俳優の小林健一さんに続き、声優の高橋広樹さん、俳優の河合龍之介さん、俳優の宮崎翔太さんが参加表明をしてくれたと言う。
メンバーは全員実力派揃いで、津田さんや藤原さんと親交の深い役者たち。舞台の完成に向けて、また一歩前進した形となった。

 メンバー紹介の後、藤原さんは「これでフルメンバーですか?」と津田さんに問いかけた。
すると津田さんは「いやぁ、もうちょっと欲しいね」と、まだ増やす意向を話す。
というのも、実は水面下で他の役者さんにもオファーをしているようで、正式な返答を得られ次第、番組内で発表されるようだ。
津田さんは誰にオファーをしているのかは明かさなかったが、ヒントは「津田さんと親しい役者」だそうだ。

■リスナーから届いたお便りが盛りだくさん!

 リスナーから届いたお便りを紹介するコーナーでは舞台に関するアイデアや要望が読まれたのだが、
津田さんはリスナーのアイデアをおもしろおかしく拡げてして、紹介された大部分のアイデアを「採用する!」とコメントしてしまった。
某有名アニメを連想させる「荒廃した世界」という時代設定を掘り下げたりしながら、
下ネタトークも交えつつフリーダムにボケまくる津田さんと、番組進行のためにそれを阻止しようとする藤原さん。
さらに、とあるリスナーから届いたお便りがきっかけで、藤原さんは舞台で「タコ踊り」をすることになってしまった。
藤原さんは猛烈に拒否していたが、なにを言っても聞かない津田さんを前に、最終的には意見を飲むことになる。
津田さんは冗談なのか本気なのか分からないが、藤原さんにとっては心配の種であることは間違いない。正解は舞台が始まるまで謎のままだ。

■次回のテーマは「衣装」や「セット」などを募集

 番組に届いたお便りをひととおり紹介した後に、津田さんは「もっとアイデアがほしい」と語った。
いままでに届いたお便りには「時代背景」や「物語の設定」などが多かったので、
今度は「衣装」や「セット」など、目に見えるモノのアイデアを募集したいと言う。
しかし堅苦しく考える必要はなく、思いつくままに「自由なアイデアを送ってほしい」と津田さんは付け加えた。
今回の放送では多数のリスナーの意見が採用されたので、番組で読まれればきっと舞台に生かされるはず。
リスナーのみなさんは、引き続き番組宛てにお便りを送ってみよう! また、舞台のチケットもいよいよ発売となっているので、ぜひご購入を!

収録第四回レポート

 文化放送超A&G+で放送中の『ツダケンとフッキーのはてるまでラジオを舞台化する生放送』。その第4回収録の様子をレポートします! 番組が始まると、冒頭で舞台のタイトル『叫べども叫べども、この夜の涯て』と、追加キャストを発表。発表された豪華キャスト陣は、高橋広樹さん、小林健一さん、河合龍之介さん、宮崎翔太さん、鈴村健一さん、タモト清嵐さん、森田成一さんの7名。津田さんはこの発表の後に「これ以上にないくらい豪華!」と、賛同してくれた7人に感謝を伝えた。さらに津田さんが「ハードルが上がった。おもしろいキャストさんが集まったから、舞台がおもしろくなかったら僕のせいでしょ?(笑)」とジョークを飛ばすとスタジオは爆笑。今回ばかりは藤原さんが津田さんを励ますという珍しい展開だった。

■津田さんと藤原さんの配役はパーソナリティ!?

 続いてのトークのテーマは、現在津田さんが制作中の舞台のプロットについて。津田さんは細かいメモがたくさん書かれたプロットをスタジオに持参していた。津田さんは「せっかく作ったのに、またネタを募集して作り直しになる……」とグチをこぼしていたが、藤原さんはクールに「まぁ、そういう企画ですから」とバッサリ。

 さらに番組では、津田さんと藤原さんの配役についても語られた。2人はラジオの「パーソナリティ」と「放送作家」を担当するようだ。トークの流れでは「舞台の台本を書くのが忙しい」という理由から、津田さんは台詞数の少ない放送作家役を担当し、藤原さんがパーソナリティ役になることに。藤原さんは「パーソナリティは津田さんがやるべきだ」と反対していたが、最終的に配役がどうなるのかは台本の完成をお楽しみに。

 そしてリスナーからのお便りを紹介するコーナーでは、「舞台に出てくる目に見えるもののアイデア」を紹介した。お便りでは「黒電話」や「チームの特色がわかるように小物を着ける(しかもそれを物販で販売)」、「藤原さんのメガネを割る」など、ユニークな案が多数紹介された。津田さんは「なるほどね」とうなずきつつ、自信がスタジオに持ち込んだノートパソコンにメモをとっていたので、いくつかのアイデアは舞台に登場するかも!?

■番組のゲストに高橋広樹さんが登場

 番組の後半は、ゲストの高橋広樹さんが登場。高橋さんは津田さんと10年以上親交がある人物。しかしガッツリと舞台で組んだことはないため、今回の公演を楽しみにしているそうだ。高橋さんが担当する役は、津田さんと藤原さんに敵対する「悪役」。高橋さんは「悪役はあまり演じていなくて、明るく元気な役や、ちょっとクールな役が多い」と語っていたので、高橋さんの貴重な悪役姿が見られることは間違いない。
 高橋さんを交えたトークでは、舞台のアイデアとなる「規制」について。高橋さんは5年ぶりに書き換えた運転免許証のエピソードを紹介した後、「ルールが変わっていく世界」のアイデアを提案した。津田さんは高橋さんのアイデアを興味深く聞きながら、脚本に採用する方向で進めるとコメントしていた。

■舞台の衣装はどうなる!? 軍服の案が濃厚

 リスナーから届いた「舞台衣装の案」をきっかけに、トークのテーマは「衣装」についてとなる。お便りでは「軍服」や「黒のロングコート」を希望する意見が届いた。さらに演じている役の「位に応じてヒゲの量が決まる」という、一風変わったアイデアも出た。すべてのお便りを読み終え、高橋さんに好みのアイデアを聞くと、高橋さんは「近未来の世界観をふまえて未来の軍服」を推した。実際にどんな衣装になるのか現段階では不明だが、津田さんが番組で拾ったさまざまなアイデアを持ち帰って考えるそうだ。2016年2月24日の本番まで、ますます目が離せない!

収録第五回レポート

 文化放送で放送中の『ツダケンとフッキーのはてるまでラジオを舞台化する生放送』。その第5回収録が、12月某日に行われた。
番組はリスナーから届いた一通のお便りから始まった。
そのお便りの内容は、2016年2月に開催する舞台『叫べども叫べども、この夜の涯て』の「DVD化を希望」というものだった。
舞台のチケットは発売後すぐに完売となってしまったため、津田さんは「昔からのリスナーが見に来られないのは心苦しい。
本当に申し訳ない」と謝罪した上で、DVD化については「可能だったら発売したい。なんらかの形で見ていただきたい」とコメント。
チケットが取れなかった人は、追加情報をお待ち下さい! 続いてのトークテーマは、舞台の進捗について。現在台本は着々と進んでいるようだが、
今後もリスナーからのお便りや舞台稽古によって変更になる可能性が高いとのこと。
津田さんの作業はまだまだ続きそうだった。さらに津田さんは「すでに現在は衣装打ち合わせが終わり、
今週は美術打ち合わせを行う」と語った。舞台まであと2ヵ月、作業が順調に進んでいる様子を報告していた。

■鈴村さんが語る舞台『AD-LIVE』の未来は?

 オープニングテーマが終わると、ゲストの鈴村健一さんが登場。
鈴村さんは津田さんと古くから付き合いがあるため、アットホームな雰囲気で収録が行われた。
トークは鈴村さんがパーソナリティーを務めるラジオ番組『ユニゾン!』に、津田さんがゲスト出演したときのお話から。
津田さんが鈴村さんを舞台に呼んだのは、「ラジオと舞台に精通しているから」と説明。
声優として有名な鈴村さんだが、実は役者としても精力的に活動している。
鈴村さんは約7年前から自身がプロデュースする舞台『AD-LIVE(アドリブ)』を続けているのだが、
なんと今年の9月に行われた『AD-LIVE 2015』は、総座席1万4000席に対して25万件もの先行抽選申し込みがあったと紹介。
これに対して津田さんは、「舞台をやる人間からしたら、この数字はすさまじい。ありえない数字だ」とコメント。
これについて鈴村さんは、「いまは出演してくださるキャストさんの力が強い。
今後は『AD-LIVE』という企画の名前でお客さんが集まるような舞台にしたい」と、謙虚に目標を語った。

■鈴村さんが『AD-LIVE』以外の舞台に立つのは20年ぶり?

『AD-LIVE』のトークが一段落すると、いよいよ当番組の舞台『叫べども叫べども、この夜の涯て』について。
鈴村さんは『AD-LIVE』や演劇ワークショップ、朗読は行っているが、純粋な舞台は約20年ぶりの出演だと言う。
そんな鈴村さんが今回の舞台上で、なんらかのラジオをやるのだと言う。
津田さんは鈴村さんに「ガッツリ台詞が決まっている役がいいか、アドリブが多い役がいいか?」と質問すると、
鈴村さんは「アドリブのほうがいい(笑)」と即答。
鈴村さんは無音が嫌いらしく、話し続けようと思えば5時間でもしゃべっていられるそうだ。
このやり取りの最中、津田さんは「なるほどね」とうなずきながらメモを取り続けており、さながら公開打ち合わせのような収録だった。

■ラジオを愛する3人が、いまのラジオについてディスカッション

 ゲストトークの後半は、鈴村さんに「ラジオに関する質問」をぶつけるコーナー。
「ラジオの種類によって意識を変えるのか?」や「作品のラジオは難しい?」といった数々の質問が投げられたのだが、
ラジオ歴13年の鈴村さんは、どの質問に対しても熱心に回答していた。
特に印象的だったのは、「ラジオのいいところは?」という質問。
鈴村さんは「ラジオはリスナーとの距離が近い。リスナーとパーソナリティーは同じ世界に生きている」とコメントし、津田さんと藤原さんを感心させた。
そしてコーナーの最後に、津田さんは鈴村さんに「ラジオの今後はどうなるか?」を質問。
その問に対して鈴村さんは「絶対になければならないメディアだ」と答えた。
その理由は、テレビやネットは視覚に頼っているが、ラジオはイメージを膨らませてくれるメディアだから。
鈴村さんは「“感じる”ことを忘れがちな世の中で、それを刺激してくれるのがラジオ」と持論を語り、
番組を締めくくった。『はてラジ 第5回』は、鈴村健一さんのラジオ愛が溢れる収録になった。

収録第六回レポート

 文化放送で放送中の『ツダケンとフッキーのはてるまでラジオを舞台化する生放送』の第6回収録が行われた。
今回は2月に開催される舞台『叫べども叫べども、この夜の涯て』の直前放送回とあって、スペシャルなゲストが招かれた。
オープニングトークに続いて登場したのは、小林健一さんと、河合龍之介さん、宮崎翔太さん、タモト清水嵐さんの4人。
普段の『はてラジ』とは一風変わった、超豪華な収録となった。

■舞台のキャラクターがいよいよ発表!

 スタジオにゲストが登場すると、まずはこれまで明らかにされていなかった配役について。
津田さんはもったいぶりながら、4人の役を発表していった。
津田さんと古くから付き合いのある小林健一さんでさえ、自身が演じる役を聞かされていなかったようで、
藤原祐規さんとゲストの4人は、真剣に津田さんの言葉を聞いていた。気になる役柄は以下の通り。

●小林健一さん
伝説のラジオDJ。舞台中では森田成一さんとからむことが多い(?)。雰囲気はかっこいい感じ。

●河合龍之介さん
高橋広樹さんとコンビで活動する悪役。

●宮崎翔太さん
津田さんの弟の役。津田さんと共に「顔色悪いコンビ」として活躍(?)。

●タモト清嵐さん
鈴村健一さんとWキャストのタクシーの運転手。
タクシーの運転手はラジオをよく聞いているイメージがあるため、リスナーの代表として。

●森田健一さん
ディレクター役。普段の森田さんとは雰囲気の異なる、すさんだ感じの森田さんが見られるかも?

津田さんは言葉を濁しながら、ネタバレにならない程度に役を発表した。
ひとりずつ発表するたびに、出演者からは「おぉ~」と歓声が起こる。
津田さんは「各キャストの普段のイメージとは違う一面を見せたい」という思いで役を考えたそうだが、
ゲストに訪れたキャストのみなさんも楽しそうだった。

■津田さんが各キャストに求めるコトとは?

 続いては、津田さんがゲストの4人に今回の舞台で望むことを発表した。
このコーナーはクロストークで進行し、さながら公開企画会議といった感じだった。
津田さんはゲストにインタビューを行い、メモをとりながら番組を進める。
おそらく脚本のネタとして使用するのだろう。津田さんからの要望は以下のような感じ。

●小林健一さん
僕がいままで見たことのない、かっこいいコバケンが見たい。

●河合龍之介さん
付け髭が似合うかも? おもしろ悪役を期待したい。

●宮崎翔太さん
「ラジオ」と「表現規制」、「エロ本」を出していきたい。エロ本を使った演出は大丈夫?(笑)

●タモト清嵐さん
自身がヘンテコな人なので、ヘンテコなことをやってもらいたい。

■各キャストの要望に津田さんは混乱!?

 今度はいままでとは逆に、キャストのみなさんから演出を行う津田さんに質問・要望を投げかけるコーナー。
まだ脚本が完成していない段階なので、津田さんは「まだ間に合う。なにかあったらじゃんじゃん言ってね」とゲストの4人から意見を求めた。
このコーナーでの津田さんは真剣そのもの。
脚本制作が大詰めなのか、クロストークから生まれたネタをひとつずつ拾い上げていた。

 ゲストのみなさんの要望は、小林健一さんが「シリアスな演技」、タモト清嵐さんは「ふざけた演技」、
宮崎翔太さんは「狂気な役」、河合龍之介さんは「他のキャストとからみたい」だった。
どの要望にも津田さんは「わかった! やりましょう」と返事をしていたが、
コーナーの最後で津田さんはゲストからのアイデアが多すぎたせいか「混乱するよね(笑)」と困った様子も見せていた。
果たしてどのような脚本になるのか期待したい。

収録第七回レポート

 文化放送で放送中の『ツダケンとフッキーのはてるまでラジオを舞台化する生放送』の第7回目収録レポートをお送りします。
2月24日から開催された舞台『叫べども叫べども、この夜の涯て』は無事に全日程が終了したが、この収録時は稽古の真っ最中。
パーソナリティーの津田健次郎さんと藤原祐規さんは稽古の合間を縫って収録に挑んだ。
番組の冒頭では、稽古の様子をちょこっと紹介。
厳しい稽古の様子をおもしろおかしく語っていたが、ホンキの舞台を観た人には納得がいくだろう。
しかも収録の時点で津田さんは演出のチェックを行っていたため、まだほとんど稽古を行っていなかった。
そのため津田さんは「もしかしたら藤原と役を変えるかもしれない」とコメントし、藤原さんを困らせていた。

■舞台グッズの制作秘話を津田さんと藤原さんが語る!

 オープニングトークに続いて、舞台で販売するグッズの紹介コーナーが始まった。まずはパンフレットから。
パンフレットにはキャストの写真が大量に掲載されており、
それぞれの衣装について津田さんが「こだわったポイント」を紹介していった。
軍服やメガネ、髪型、ヒゲなど、見どころは多い。
さらに缶バッジ、ピンズ、クリアファイル、ブロマイド、次々と商品を紹介。
いずれの商品も津田さんと藤原さんの想いが詰まったグッズなので、ゲットしたファンのみなさんは大切に使ってください!

■稽古の現場をラジオディレクターが突撃インタビュー! 現場の雰囲気を音声でチラ見せ

 グッズ紹介コーナーが終わると、続いてはキャストが演じる役の解説。
津田さんは各役者がどのようなキャラクターを演じるのかを、ちょこっとだけ紹介した。
さらに稽古現場の雰囲気をリスナーに伝えるため、稽古場で録音してきた音声を放送。
その音声には、緊張感溢れる現場の様子が収録されていた。

 また、音声には稽古中のキャストに行ったインタビューも収録されていた。
インタビューに答えていたのは、小林健一さん、河合龍之介さん、宮崎翔太さん、高橋広樹さん、森田成一さん。
そして津田健次郎さんと藤原祐規さんを含めた7名。
それぞれのキャストはひとりずつ、稽古の進行状況や見どころなどの質問に答えていた。
みなさんマジメに答えてはいるものの、どこかユニークな返答が多く、和気あいあいとした楽しい稽古場の雰囲気が伝わってきた。

収録第八回レポート

 『ツダケンとフッキーのはてるまでラジオを舞台化する生放送』の、第8回収録が行われた。
当番組の最終目標である企画、舞台『叫べども叫べども、この夜の涯て』の公演が終わり、
初めての収録。そして8回続いた放送の最終回だ。

 今回の収録のテーマは、舞台を成功させた裏話、まさに「舞台裏トーク」がメインだった。
津田健次郎さんが稽古中に他の役者から「早く台本を完成させてくれ!」と言われ続けた話を切り出すと、
藤原祐規さんは「確かにそうですけど……」と前置きをした上で、津田さんが稽古の激務で体調を壊した裏話を明かした。
しかも体調を壊したのは津田さんだけでなく、ほぼ全員がボロボロの状態だったそうだ。
その理由は、稽古にもかかわらず常に全力投球だったから。
カンパニーが一丸となり、「舞台を成功させようという意識が高まっていた」と
津田さんは稽古現場の様子を振り返った。

■舞台を観たファンからの温かいメッセージを紹介

 オープニングトークが終わると、舞台を観たファンからのメールや、
会場で行ったアンケートを読み上げるコーナーが始まった。紹介された感想で多かったのは、
「感動で泣かされたのは予想外だった」という意見。
なかには「ラジオを聞いていた青春時代を思い出しました」という、ラジオ好きのリスナーからのハガキも届いた。
津田さんと藤原さんは、感想メールやアンケートを読むたびに感謝の言葉を返し、舞台の思い出を語り合っていた。

 続いてのコーナーは、リスナーから届いた舞台のアイデアから、採用されたネタを紹介。
いままで8回放送された番組には、放送されなかったネタを含めると数えきれないほどのアイデアが届いていた。
番組ではそのなかから、実際に採用された例として「軍服」や「藤原さんのタコ踊り」、
役名「イワオイワオ」などが紹介された。 反対に投稿されて採用したかったけど、いろいろな都合で採用できなかったネタとして「舞台中での公開録音」を挙げた。
舞台で実際にラジオ番組をやってしまおうというネタは直前まで行う予定だったようだが、
ストーリーのスピード感を出すために、津田さんは悩みに悩んでなしにしたとのこと。

■キャストのみなさんに津田さんからヒトコト!

 トークが一段落すると、津田さんと藤原さんが舞台に参加してくれたキャストのみなさんの感想を語った。
今回の舞台に参加したキャスト陣はさまざまな舞台で活躍している経験者たち。
津田さんは「みんな、すばらしい演技をしてくれた!」と全員をベタ褒めしつつ、以下のようにコメントしていた。

【森田成一さん】 津田さん:企画当初はいないキャラだった。後で森田くんに出演してもらえることになったので、
無理やりいれた。物語を作るのが大変でした(笑)。 藤原:今回の舞台はバディーものなので、加わっていただけてよかった。
コバケンさん(小林健一さん)と森田さんのタッグが、とてもよかった!

【小林健一さん】 津田さん:いまの時代、あんなラジオパーソナリティーはいない(笑)。
でもそれがかっこよくて、かっこいいコバケンを出せたんじゃないかな?

【高橋広樹さんと河合龍之介さん】 津田さん:検閲側のふたりには、たくさんムチャぶりをしてしまった。
きっと演じるほうは大変だったんじゃないかな?(笑) 最初から最後まで、すばらしい演技をしてくれた。

【宮崎翔太さん】 津田さん:特に演技に注文をすることもなく、ほぼ自由にやってもらった。
なのに僕が考えていたことに見事に応えてくれて、とてもよかった。

【鈴村さんとタモト清嵐さん】 藤原さん:舞台に登場するキャラクターのなかで、イチバン難しい役だと思いました。
それは物語の最中に、急に日常ドラマが始まるから。
鈴村さんは「数年ぶりに本格的な舞台に出演する」とおっしゃっていたのに、とてもそう思えないすばらしい演技でした。

■番組の最後は舞台の会場で録った「お客さの生の声」を紹介

 番組のラストは、舞台終了後に会場でお客さんに行ったインタビューの音声を紹介。
舞台を見終わった直後とあって、どのお客さんもテンションが高く、感動した様子がリアルに伝わってくる! 
この音源をスタジオで聞いた津田さんと藤原さんは、お客さんの「生の声」を初めは恥ずかしそうに聞いていたが、
途中からは真剣な表情になり、ひと言も聞き漏らすまいと耳を立てて聞いていた。
もちろん、すべての感想は肯定的で、感動した様子がヒシヒシと伝わってきた。
津田さんと藤原さんは、舞台を楽しんでくれたお客さんたちに感謝しつつ、改めて舞台の成功を実感したようだった。

 そして番組はエンディングへ――。「またこの番組をやりたいですか?」と質問された津田さんは、
「帰ってくるなら小さくなって返ってきたい(笑)」と冗談交じりに返答。
いままで聞いてくれたリスナーに感謝をしつつも、「わかんないけどね? 
もしも要望があれば、なんらかの形で帰って来れたらいいかな?」と、最後の最後まで津田さんらしい挨拶をし、
第8回続いた『ツダケンとフッキーのはてるまでラジオを舞台化する生放送』を締めくくった。

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